べっぴんさんに登場する刺しゅうの種類は何?ステッチの方法ご紹介。
べっぴんさんには色々な手芸作品が登場しますね。どんな技法で作られているのでしょうか?今回は物語の鍵になっている四つ葉のクローバーの刺しゅうについて見てみようと思います。
神戸で開催されていたべっぴんさん展で実際の刺しゅうを見てきたので追記しました。
四つ葉のクローバーの刺しゅう
使っている糸はモデルの人物のお話ではフランスの刺しゅう糸などを集めていたということなので「刺しゅう糸」と「刺しゅう針」を使っていると思います。
25番の太さ2本どりが定番です。
イラストはわかりやすいように広めに描いていますが間が空かないように細かくすると写真の刺しゅうのようにきれいに見えます。
上記は映像からの予想でしたが下記に実際の作品を見ての考察を追記しました。
1)葉っぱの部分は「サテンステッチ」
「サテンステッチ」は布の表と裏をぐるぐると行き交うように刺していく手法。
表側は平行に見えて裏を見ると斜めに見える感じ。
追記)ここは変わらず、サテンステッチのような感じで良さそうです。
2)中央の薄緑(イラストでは黄色)の部分も「サテンステッチ」
中央から葉っぱの始まりに向かってぐるぐると刺していくイメージ。
追記)ここもサテンステッチのような感じ。
3)真ん中の赤い丸は「フレンチノットステッチ」
「フレンチノットステッチ」は縫い止めを作るように、
布から出した糸に針を添えて、2回ほどぐるぐると針に巻きつけて、
そのまま針を起こして、糸が出ている部分のすぐ下あたりに針を通す手法。
糸の本数や針に巻きつける回数で大きさが変わる。
追記)ここはフレンチノットステッチではなく、
3回くらいちょんちょんとサテンステッチを細かく縫っているようでした。
4)葉っぱの白い模様は「フライステッチ」
一の字に刺した糸の少ししたから針を出して一の真ん中をすくって
すぐ下あたりに針を通すとVのようになる手法。
もしくは\と/を一回一回刺しているだけかもしれません。
追記)こちらは\と/を一回一回刺している感じでした。
5)茎やリボンは「コーチングステッチ」
茎やリボンになる部分を1本目として、裏から表へ糸を出して
表で茎の形に沿わせる。
2本めの別の糸を用意して、1本目の糸を跨ぐように一定の間隔で通して
1本目の糸を固定するイメージで刺す手法。
形が出来上がったら1本目の糸の最後を表から裏へ通す。
もしくは「バックステッチ」
裏から表に針を出して前に進まず、少し後ろに通して
糸が出ている部分を通り越して少し前に出す手法。
表側は1本に見えますが、裏は2本重なっているイメージ。
追記)ここは少し斜めに沿わせて縫われていました。
太めのアウトラインステッチですかね。
ちょっとぷっくりと浮き上がる感じで可愛いですね。
★全てサテンステッチで出来なくもないですが
→実質、すべてサテンステッチのような感じでしたね。笑
はなのタペストリーのお話でイギリスの伝統的な「クルーウェル刺しゅう」という刺しゅうを参考にされているとのことなのでステッチの名称は違うかもしれません。
こんな方法がありますよ〜というご紹介でした♪
▼こちらはすみれがもんぺに刺しゅうしたクローバーです。
何度かクローバーのモチーフは登場しますが、お母さんのはなとすみれの刺しゅうでそれぞれ少しずつアレンジをしているようです。
▼ステッチの方法はこちらの本がとてもわかりやすいです。
増補改訂版
いちばんよくわかる刺しゅうの基礎
四つ葉のクローバーに込められた意味
なかなか見つけられないため見つけると幸運を呼ぶとされている四つ葉のクローバーですが
十字架に例えられたり、さまざまな意味がつけられたりしています。
ドラマの中では4つの葉にそれぞれ意味が込められているとお話されていました。
「勇気」「愛情」「信頼」「希望」
これが全部そろうと幸せになれる。
素敵ですね(*´∀`)
ほんとうにこの4つが揃うと幸せになれそうな気がします☆
はな(すみれの母親)が作った刺しゅうのタペストリー
すみれの部屋に飾られた刺しゅうのタペストリー、大作ですよね!放送を見てすごい!って感動しました。
タペストリーの原案デザインをされたのはデザイナーの谷口聖子さん。
様々な番組の美術などを担当されていて朝ドラの「あさが来た」ではファーストペンギンのイラストを描かれたりされています。
タペストリーは原案をもとに刺しゅう作家の方々が刺しゅうされたそうで、特にお名前は公表されていませんでしたが何人かで作られているような感じでした。
追記)コメントで教えていただいたのですが、タペストリーの刺しゅうを担当されたのは
刺しゅう作家の二村エミさんでした。スタッフさんもお手伝いされたそうです。
二村エミさんのブログです
https://ameblo.jp/eminimura/entry-12207367438.html
監督からの提案で刺しゅうの技法はイギリスの伝統的な「クルーウェル刺しゅう」のテイストにしているそうです。
二村さんは英国伝統刺繍をされていて、ドラマ内ですみれが作ったとされている刺しゅうも担当されているようです。
それぞれの国で刺しゅうの技法があって奥深いですよね。自分も勉強したいなと思いました。
べっぴんさん展でも一部展示されていたものも二村さんの作品だと知って、実物を見ることができて、とても嬉しく思います!
べっぴんさん展についてはもう少し下で書いてます。
裁縫箱
はなが使っていてすみれが受け継いだ刺しゅう糸がたくさん入っている裁縫箱(かご)も見るたびに可愛いな〜って思いますね♪
フタにはバラの刺しゅうが入った布がついていて、中は真ん中に白い四角のピンクッションがあり、周りに色とりどりの刺しゅう糸やボタンが入っている。
道具も大切にしている感じが伝わります。
フタの刺しゅうの種類は何やろ〜?っと毎回映る度に考えているのですが、ちょぼちょぼと2色ずつで花や葉の模様が作られていますよね。
クロスステッチのようにも見えるなと思っているのですが、クローバーの茎の部分のように細かい斜めのステッチでちょっとずつ刺されているのかもしれません。
周りのラインは斜めにステッチされていますし。
自分も昔は裁縫箱開ける度にワクワクしていたなって思い出しました。今はごちゃっとしているのでキレイにしようかな〜
ポスターの刺しゅう
清川あさみさんのポスターやオープニング映像の刺しゅうも素晴らしいですよね。
ポスターの作品は糸だけでなく、布やボタンやスパンコールなども使っているように見えます。現物を見てみたいですね。
独自の手法とか使ってらっしゃったりするのかしら?なんて。
男糸(DANSHI)の作品を見たときも凄すぎてどうなってるのかわかりませんでした。
極めた人はすごいな〜って思います。
また、追々追記していければと思います^^
べっぴんさん展
実際に刺しゅうを見たい方はべっぴんさん展に行ってみてはいかがでしょうか?
べっぴんさんの写真パネルや実際に使用された小道具などが展示されています。
クローバーの刺しゅうや子供時代の「百合とスミレの刺しゅう」もありました。
分解された靴もあってちょっと笑ってしまいそうでした(*´艸`*)
会期:2016年10月5日(水)~2017年5月7日(日)
時間:11:00~20:00(都合により変更になる場合があります)
会場:三宮ゼロゲート(仮称)※旧メディテラス 3階
(神戸市中央区三宮町2丁目11番3)
入場料:無料
▼会場の外観
商店街側から入るとファミリアの商品が少しありました。
べっぴんさん展は3階です。
駅から向かう途中や高架下の商店街などに靴屋さんがたくさんあったりして流石「履きだおれ」の街だなと思いました。
神戸別品博覧会
下の階では「神戸別品博覧会」というイベントも開催されています。
神戸の別品が見られて、買うことも出来ます。
モデルとなったファミリアの現社長岡崎忠彦さんも実行委員会に参加されています。
私は飲んでいないのですが、4階には「フルーツパーラー別品堂」というカフェも営業していて、靴屋のあさやにすみれが忍び込んだ時に入れてもらった「くるくるシナモンティー」など昭和イメージのメニューがあるそうです。
ファミリア元町店
べっぴんさん展の「三宮ゼロゲート(仮称)※旧メディテラス」から徒歩5分くらいのところにある神戸元町商店街にはモデルになった子供服メーカーの「ファミリア神戸元町本店」があります。
こちらでは「ファミリアの軌跡展」が開催中なので、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
時期によって展示内容が変わるようです。
全体の会期は2016年9月21日〜2017年4月3日です。
※銀座本店でも開催中
▼神戸元町商店街
↓
いかがでしたでしょうか?
実際作品を見ることが出来るのも嬉しいですね!
刺しゅうしたくなりました(*´∀`)
ご覧いただきありがとうございました〜
タペストリーを担当された刺しゅう作家さんは、二村エミさんですよ。
http://s.ameblo.jp/eminimura/entry-12207367438.html
匿名さんへ
管理人のふわです。
タペストリーを担当された刺しゅう作家さんを教えて頂きありがとうございます!
記事も読んで頂き、とても嬉しいです。
記事にも追記させていただきますね。
クローバーの刺繍を担当されたのは、刺繍作家の川畑杏奈(annas)さんです。
Youtubeに動画が上がっていますので、ご覧になってください。
ステッチもわかりますよ(^^)
https://www.youtube.com/watch?v=aqWb7YUvwIU
匿名さん
ご紹介、コメントありがとうございます^^
拝見いたしました。動画ですとさらに分かりやすいですね。
annasさんのインスタグラムにコメントがあったのですが
テレビのお仕事はされていないとのことで
リクエストがあってドラマを見て再現されたようです。
https://www.instagram.com/p/BLPRqlzBZCn/