「ネガティブに蓋をする」と「意識を変える」の違い
ネガティブな感情や出来事に直面したときに「意識を変えてポジティブになろう」と考えるかもしれません。
「意識を変えること」と「ネガティブに蓋をすること」って似ているようだけど、違いは何だろうと思ったのでまとめてみました。
この記事で言いたいこと
- 意識を変えることは、ネガティブに蓋をすることとは違う。
- ネガティブに蓋をするとは、嫌な感情や困難な状況を「なかったこと」にしようとする行為。
- 意識を変えるとは、ネガティブな感情や状況を受け入れた上で、新しい視点を選び直すこと。
ネガティブに蓋をするとは?
ネガティブに蓋をするとは、嫌な感情や困難な状況を「なかったこと」にしようとする行為のことです。
- 「こんなことで悩んでる自分、ダメだな」と否定する。
- 「前向きにならなきゃ!」と感情を押し込めてしまう。
これらは一見ポジティブな行動に見えますが、実際には自分の感情や問題を無視してしまっている。
この「無視」は、未解決の感情として蓄積され、ストレスや疲労感となって現れることがあります。
意識を変えるとは?
一方、意識を変えるとは、ネガティブな感情や状況をしっかりと受け入れた上で、新しい視点を選び直すことです。
- ネガティブな感情を認める
- 「今の自分、確かに落ち込んでいる」とその感情を否定せずに受け入れる。
- 原因を探る
- 「なぜ自分はこう感じたのだろう?」と、自分の価値観やニーズを見つける。
- 前向きな行動を選ぶ
- 「次にどうするか?」「ここから何を学べるか?」を考える。
ポイントは、感情を否定するのではなく、そこから次につながる選択をしていくことです。
無理に感情を引き出そうとしたり過剰に感じにいく必要もないと思っています。
ポジネガに関わらず他者や自分の感情・現実を否定することも影響する。
他者と自分の感想や常識が違っていた時、つい「それは間違ってる」などと、どちらか一方を否定したくなるかもしれません。
例えば
- 自分に対して:「こんなことで辛いなんて自分がおかしい」と感情を否定する。
- 他者に対して:「そんなに気にすることないよ!」と相手の感情を軽視してしまう。
「それは気のせいだよ」「大したことないよ」と相手から言われたり、自分に言い聞かせたり。
自分が面白いと思っているものをつまらないという人がいたり。流行に乗れなかったり。
どう感じるかはその人自身にしかわからないし、他者と比べることができません。
ネガティブがダメでポジティブがいいという決まりも本当はない。
誰かに言われたから自分が感じていることが間違っているわけでもないのですよね。
そこで自分の感想を捻じ曲げようとするのが蓋をすることなのかなと思います。
自分と向き合う
感情や感覚、痛みなど、何かに反応して生じるもので自然なことです。
それを善悪の判断をせず「今の自分はこう感じている」とただ受け止めることが、意識を変える第一歩。
自分からの否定の声が苦しいのかもしれません。どう感じるのも”有り”だと思えるだけでも、ふっと力が抜けて軽くなったりします。
感じてることに対して更に快・不快を感じて、快ならもっと欲しくなったり、不快を取り除きたいとは思うかもしれない。
その上で、「どうしたら自分にとってより良い状態になるか?」を考えて行動すれば、無理にポジティブになる必要はありません。
変えられる部分から変えてみる。
もし「感情を抑え込んでいないかな?」と感じたら、一度立ち止まって、自分の気持ちに耳を傾けてみてください。それが、自分にも他者にも優しくなる第一歩です。